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230 ジーニ様の素敵な企み

あの後、どの水草が食べられて、どんな効果があるか問い詰められたおいちゃん。おいちゃんが結葉様のすりすりで、ほっぺが取れそうになってたサーヤを、結葉様の予言通り巻き込んで大騒ぎ。みんなで水草を採取して帰りました。
寒天、残るかな?サーヤ、寒天も大好きなのに~。

地上に出て、お昼にしよう!でも、その前に畑がどうなったか見てこよう!と言う話になりました。そして、そこにあったのは…

「おぉ…きんいりょだ…」
辺り一面小麦で金色……らんらんらららんらんらん♪

『金色だな…どうしてだ?』
「にゃにが?」
畑だからじゃないの?

『だってな、朝一回蒔いて育てて、二回目を始めたところで、血相変えてニャーニャたちが走っていったのを追いかけたから、放ったらかしになってるはずだったんだよ。だから、その続きを今やろうと思ったんだけどな?』
なのに、その時より確実に増えてるのは何でだ?と心底不思議そうなおいちゃんに、
『そうだったにゃ~』
みゃ~ん『とちゅうだったにゃ~』
ニャーニャにゃんとココロがちょっと申し訳なさそうにしてるけど、二人が悪いんじゃないようなぁ?
そう思ったのはサーヤだけじゃなかったみたいで、みんなの目が、結葉様のところに……

『えぇ?なぁに?』
分かってるのか分かってないのか、相変わらずの結葉様に、みんなが

〖そうよねぇ~結葉だものね~〗は~ぁ。
と、いうジーニ様の言葉とため息にみんなが頷いてため息です。ふぅ~。

『あっ!みんにゃ!あれを見るにゃ!』
ニャーニャにゃんが何か見つけたみたいです。なんだろう?
「ふあっ?」
あれは!
『あ~!!』
ぴゅいきゅい『トレちゃんたち!』
『『ゴラちゃんたちもいるよ~』』
『『『つちのようせいさんたちもいる~』』』

ちびっ子同盟がハクの背中に立って指さしてます。サーヤも見えたよ!おいちゃんに抱っこしてもらってるからね!でもね?それ以外にも

『あっ母ちゃん!父ちゃん!それにチビたち?』
もぐらさんが、びっくりして叫びました。
「やっぴゃり、もぐらしゃんの、かじょく?」
何人かのもぐらさんも一緒に畑仕事してくれてます。

『あ、ああ。オイラの父ちゃん母ちゃんと弟と妹だぁ。それと幼なじみだなぁ』
もぐらさんが、どうしてだ?って驚いてます。

〖あら、じゃあ、さっそく浄化されて戻ってきたのかしら?〗
そう言えば、ジーニ様言ってたね。

『全員じゃないけんどもなぁ。チビたちは素直に兄ちゃん兄ちゃんって懐いて甘えてくれてただよ。まぁ、父ちゃんたちも家の中では普通に仲良くしてくれてたんだぁ。んだども外ではなぁ。チビたちがいたからなぁ、孤立する訳にはいかなかったんだぁ。あの幼なじみも、みんなに見えないところじゃ助けてくれてただよ』
もぐらさん、いい人すぎるよぉ。

〖そう。あの子たちは比較的まともだったっていう事ね?案外チビちゃん達が説得してくれたのかもねぇ。それでも、あなたが理不尽な立場にいたのはやはり間違ってるわ。…うふふ。そうだわ。サーヤ〗ニヤリ
「うにゅ?」
ジーニ様?ニヤリ?

〖今ならまだ彼らはこの子に気づいてないわ。念の為…〗 にまにま
楽しそうにパチンって指を鳴らすジーニ様。いたずらっ子みたいなお顔?
〖これで向こうから私たちは見えないわ。サーヤ、この子に名前をつけてあげましょう♪今♪〗ニッコリ
「ふぇ?おにゃまえ?」
〖そうよぉ。それも、い・ま♪〗バチンっ
ジーニ様、ウインクまでして、めちゃくちゃ楽しそうです。

『オ、オイラにだか!?そんただ、恐れ多い!オイラはこのままでいいだよ』
もぐらさんは、とってもわたわたしてます。でもね?今回は

「あい!サーヤ、がんばりゅ!もぐりゃしゃん、いいちと!すち!」むぎゅーっ
サーヤ、がんばるよ!
『えええ?まただか?サーヤちゃん?離して~?』
「や!もふもふ!」
離してあげないもん!なかよしだもん!むぎゅうっ

〖あらあら、羨ましいわ!ちょっと妬けちゃうわね~♪でも、ほら、サーヤもあなたのこといい人だし、好きって言ってるでしょ?あなたはもっと自分をちゃんと評価してあげないといけないわね〗
ジーニ様が言う通りだよ!って言おうと思ったら

『そうです!あなたは優しい、いい人です!』
青葉ちゃんに先に言われちゃいました。
『そうだの。お主はろくに知りもしないワシらに自ら力を貸してくれたじゃろ?』
『そうだのぉ。他人のためになにかしたいと思っても、それを即座に行動に移せる者はそうはおらんもんじゃぁ。それも、今回はお主の苦手な水の中。尚更じゃのぉ』
『そうだよ!』
『ぼくたちじゃどうしようもなかったもん!』
『すっごく助かったよ!』
『『『ありがとう!』』』
『『『だからね?』』』

『『『『自信持って!』』』』
青葉ちゃんたちや、じぃじたちの言う通りです!

『そ、そんな。オイラは出来ることをしただけで…』
むむむ。まだそんなこと言うの?

『それが普通は出来ないことなのですわ。それをあなたは当然のように自然に行ったのです。あなたはこの短時間で自らの力と行いでこの聖域の方々に認められたのですわよ?もちろん、私もその一人ですわ』
にっこりとアイナ様が笑います。キレイだね~
『そうにゃ!ニャーニャもにゃ!もっと自信持つにゃ!』
みゃ~『そうにゃ!』
みんなも口々にそうだって言ってくれてます。

〖だからね?サーヤに名前をつけてもらってパワーアップしちゃいましょ♪きっとびっくりするわよ~♪うふふふ〗
「あい!ぱわーあっぴゅ!」
シャキーン!あっ離しちゃった!むぎゅーっ!逃がさないもん!

『み、みなさん…オイラ』
あっ!うるうるし出しちゃった!

「もぐりゃしゃん!さーや、おにゃまえ、がんばりゅね!」
まってて!
『……よ、よろしくお願いするだ』
泣き笑いみたいになってるね!でも、笑った方がいいよ!
「あい!」
だからね?
「もぐりゃしゃん、みちて?」

『は?見せて?何をだか?』
それはね、もちろん…くふふふっ

☆。.:*・゜☆。.:*・゜
お読みいただきありがとうございますm(_ _)m
本編に戻りました。
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