09 勇者の現れ
俺は父上に勇者が現れたことを知った。残念と言えば残念だが平民だったらしい。その上、女らしい。歳も同じだそうだ。
勇者は王国に管理られるため、城である程度のことを教わり、12歳で貴族などが12歳で通う学院へ入学するらしい。
女勇者は今までとてつもなく強い魔法使いになっている。俺は魔法使いの加護があるため、魔法を教わっていたから教える機会があるかもしれない。
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「ということでアレプト。上手い魔法の教え方教えて。」
「そんなこと言われても。そもそも教え方を教えられる人いますか。いませんよね。」
「はい。ごめんなさい。」
「そんなことより、今日で私の教えられる最後の闇魔法なのでちゃんと覚えてくださいね。」
闇魔法を覚えるのは早くなって、1週間かかっていたのが1日で覚えられるようになっていた。
これは慣れとスキルレベルの向上のおかげだ。今となってはスキルレベルが276と高すぎるため偽れないか試すようになっている。
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「終わったー。」
「ご苦労様です。いや、もう教える立場ではないのでご苦労様です。」
「思えば1年近くかかったね。闇魔法と複合魔法の訓練どちらも交互にやっていたのだから当然か。」
「この間に魔人は約10体、暴走したり集団化した魔物は30組くらい魔法の訓練のためにやられてましたね。」
「そうだったのか。結構倒してたんだな。でも魔眼は2個しか覚えられなかったからね、残念。」
ちなみに、前話ざっくり出ていた1級魔人は2個の魔眼を同時に使っていて、その後魔眼の複数同時使用の訓練もしたため、使える7個の魔眼を同時に使えるようになっている。
「これからは魔法の精度を上げることと、魔力を上げることを重視して訓練するしかないよな。」
「いいえそんなことありませんよ。他にたった1つできることがありますから。」
「そんなことあったっけ?」
「複合魔法をできる限り全てを試しましたか?」
「あ〜。確かに、それもできるね。」
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余談 あまりにも酷かった1級魔人との戦闘シーンです。
今日も魔法の訓練をしようと思っていたのに魔法が飛んできたってことは魔人だな。
「ロベル様。この気配は1級魔人です。逃げた方がいいですよ。」
「へ〜。1級魔人か。どんなやつかな。」
「ロベル様、聞いてますか。逃げた方がいいですよ。」
「よし。喧嘩を売ってきたんだから買うしかねえ。」
『ああ。もうダメそうですね。絶対戦うことになるのか。』
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「やあ、1級魔人。君と戦おうじゃないか。」
「ああいいだろう。貴様のような面白いものと戦うのは楽しそうだからな。」
こちらから仕掛けるか。〈闇火水風土光弾〉圧縮
「人間如きが複合魔法を使うとはその上、全系統だと。小癪な。」
くそ。数で攻めてくるとは。魔眼さえ鑑定できればもう瞬殺するしかないな。
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魔眼を使ったぞ。鑑定をしっかりと。ってあれうまく動けねえ。
とりあえず〈飛行〉で距離を取るか。って魔眼の様子が変わった?
「気付いたようだな。我の技術、魔眼同時発動に。」
なんて厄介な。でも分かった以上もう倒すか。