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221 みんなで泉の中へ

やっと解放されてぐったりしてるアウルとアルを抱っこして、なでなで中のサーヤです。
今は、みんなで青葉ちゃんの所に向かってます。サーヤはまたギン様の背中に乗せてもらってます。おいちゃんが後ろに一緒に乗ってくれて背もたれみたいになってくれてるから楽ちんです。

「いいこいいこ~」なでなで
ぷるるん『『・・・・・・』』ふぅ~
さすが最高級の水まん…スライムさんたちです。もちもちぷにぷにぷるんぷるんです。じゅるり。
ぷるるん『『・・・・・・っ』』びくうっ
あれ?ぶるってスライムさんたちが震えました。食べないよ?じゅるり。
『サーヤ、やめてやれ~。怖い思いしたばかりなんだから』
「あい。ごめしゃい」なでなで
ぷるるん『『・・・・・・』』ほっ
でも、ぷるんぷるんはやめられません。

『それにしてもすごいな。色々あるなぁ』
さっきから泉の中をきょろきょろ見てるおいちゃん。おいちゃんだってお顔ゆるゆるだよ?
『お?そんなこと言っていいのか?』にやり。
な、なんですか?お顔が悪いですよ?
『おま、顔が悪いじゃなくて、悪い顔だろ・・・意味変わるぞ』
ん?何が違うのかな?はて?
『まあ、いいけどな。それより、さっきから鑑定しながら見てるんだけどな?凄いぞ?』
すごい?ハッ!ま、まさか?
『ふふふふ。そう!そのまさかだ!あるぞ!出汁が!天草もどきが!ゼラチンもどきも!』
ふ、ふわぁ~?そ、それじゃあ
『そうだ!念願の和食が!そして…』
そ、そして?じゅるり。
『そして!水まんじゅうだけじゃない!ゼリーだって作れるぞ!』
「ふわぁ~ぁぁぁ!やっちゃあ」じゅるり。
『あとでお願いしてたくさん取らせてもらおうな!』
「あい!」
水まんじゅう~!!

『あ、あの?お二人は何をそんなに喜んでらっしゃるのですの?』
『そうにゃ。すごいテンションにゃ』
みゃっ『さーにゃにゃんのおくち、きらきらにゃ』
アイナ様たちが、何をそんなに興奮してるのか?と思っていると

『あれはね~きっと』
ぴゅいきゅい『『おいし~いもの』』
『『見つけたんだよ~』』
『サーヤのおくち』
『キラキラなのが』
『しょうこだよ~』
ちびっ子同盟のみんなが説明してくれてます。ちびっ子達はみんなハクの背中です。それから…

『うふふ、楽しみね~』
『そうだよな。サーヤたちがあんなに喜んでるってことは』
『『絶対美味しい!』』
フゥとクゥもハクの背中から言ってます。なんとサーヤと出会った時の手のひらサイズの小さいフゥとクゥです。色は濃くなってるけど、かわいい!狭い洞窟、大人数で行くなら大きいままより小さい姿の方がいいだろうということで急遽、ジーニ様の指導のもと、ついに自由自在に小さくなれるようになりました。

「フゥちょ、クゥ、はじめちぇにょ、の、とき、おんにゃじ。ちっちゃい、かわい♪」
『かわいいは複雑だけどなぁ』
『ほんの数日前なのに、なんか懐かしいわよね~』
そうだねぇ。

『え?フゥとクゥは精霊ですわよね?』
『だったら数日前はおかしくないかにゃ?』
アイナ様とニャーニャがおかしいと言ってます。
『『ええっと・・・』』
フゥとクゥがなんて言ったらいいか悩んでます。

〖それはね、私たちのせいでもあるのよ〗
困ってるフゥたちの代わりに、ジーニ様が苦笑いしながら答えてくれました。

『神々のせいですか?』
『どういうことにゃ?』

〖実はね、シアがこの世界でサーヤの面倒を見てもらう為に、ふさわしい子達を見つけたわけなんだけど、絶対条件があってね?それが『心が綺麗で強いこと』だったのよ〗

「ふぇ~」
そうだったんだぁ。それじゃあ、フゥとクゥはピッタリだね!
『『ええ?そんなことは』』
フゥとクゥ照れ照れです。

〖それで、シアが見つけたのがフゥとクゥなんだけど、確かに心は綺麗で強かったんだけど、まだ手のひらサイズの妖精だったのよね~〗

『それはまた、シア様は思い切ったことをなさいましたわね』
『ほんとにゃ』

〖ははは。しかもサーヤと双子たちを天界から突き落としちゃったもんだから、まだ小さな妖精の二人には天界から落下するサーヤ達を止めることは不可能に見えたのね。ほんとによく冷静に名付けに持ち込んでくれたわ〗

「お~フゥとクゥ、しゅごかっちゃ!」ぱちぱち
『『そ、そんな』』
照れ照れでくねくねです。その横で

『え?突き落とした?天界からですか?』
『よく無事だったにゃね』
と、びっくり顔のアイナ様たち。そうだよね~びっくりだよね~。ドーンッって、びっくりしたもん~。

『あら?そ、それでは、空の上で落ちながら名付けを?』
『しかも、二人分にゃ?すごいにゃ』
ん~ちょっと違うんだな~

『え~と、実は三人分なんです』
『サーヤの名前も決めたんで』
そうだよね~風がビュービューの中でつけたんだよね。
『お前たち、そんなアクロバティックなことしてたのか。よく無事だったな』
あれ?言わなかったっけ?
『ああ。初耳だ。フゥ、クゥ、今更だけどありがとな』
『『いえいえ、そんなっ』』
おいちゃん、突然頭下げるからフゥたちワタワタです。でも、サーヤも感謝してます。

〖そうなのよ。二人は本当によくやってくれたわ。神界一同感謝してるのよ。それでね、本来名前をつけて契約しただけでは、ここまで一足飛びに大きくなることはないのよ〗

「ふえ?」
『『え?』』
そうなの?じゃあなんで?フゥとクゥもお礼言われてワタワタしてたのに、今度は驚いて固まってます。

〖主神よ。名付け完了の寸前に主神が気づいてね、名付けのタイミングに合わせて加護を与えたのよ。それなら不自然に思わないでしょ?フゥもクゥも愛し子との契約だからって思うでしょうしね〗

「ふわぁ」
びっくりの新事実!
『その通りです』
『驚いたけど』
『『サーヤだからなって』』
ちょっとハモられると引っかかりますね。

〖そうでしょう?〗くすくす
ジーニ様も笑ってます

『ですが、まだその時点ではまだ妖精ですわよね?』
『どうして精霊になったにゃ?』
あ~そこは知ってるかも…

〖そ、それはね?地上に降りてからの様子を、天界から勢ぞろいして私たち神も見てたのよ。この森の子たちを。そうしたらみんないい子たちばっかりだったじゃない?嬉しくなっちゃってみんなで競うように加護を与えまくっちゃってね?バートがみんなを(教育的指導で)止めた時には…〗

『聖域ができあがり、そこにいたものは進化しまくり…と言ったところでしょうか?』
『それで精霊王様たちにも愛し子様の帰還と新しい守護精霊の誕生が伝わったんにゃね~』
ウンウンって呆れながらも頷くアイナ様とニャーニャにゃん。それで納得しちゃうんだ。でも、さらりと変な言葉が混ざったような?教育的指導とか…もう一つ…

『す、すみません』
『守護精霊っていうのは?』
フゥとクゥも気になったみたいです。

『あら?あなた達二人のことですわよ?サーヤちゃんを守護する守護精霊とはあなた達でしょう?』
『そうにゃ?だから精霊王様たちみんなフゥとクゥを鍛える気満々にゃ!良かったにゃね!』にこにこ

「ふぇ?」
『『え?えぇぇぇぇ?』』
守護精霊?何それ?

『え?なぜそんなに驚くのですの?』
『にゃにゃっ!まさか…』
アイナ様とニャーニャにゃんがジーニ様と結葉様の方をゆっくり見ると…顔を背けた二人が……

『あらぁ?そう言えばぁ?』
〖伝えてなかったかも?〗
『〖…えへ?〗』

しーん……

「ふぇえぇぇ?」
『『…………』』ふー・・・ぱたんっ

『わーっフゥ!クゥ!』
『しっかりー!』
『『『どうしようどうしようどうしよう』』』
ぴゅいきゅい『『おいちゃ~ん!フゥとクゥがぁ!』』
みゃっ『しっかりにゃ!』
フゥとクゥが気絶しちゃいました!

『お母様っ!またですのね!?』
『ジーニ様もにゃ!?』
アイナ様とニャーニャにゃんが怒ってます

『〖ごめんなさぁい〗』
『〖え、えへ?〗』
えへって・・・

『『ごまかしてもだめ(にゃ)ですわ!』』
そうだよね。あ~ぁ

ぴゅいきゅい『『フゥ!クゥ~ぅ!!』』
『『『『『『しっかり~!!』』』』』』

『『うぅーん…』』
あ~ぁぁ

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お読みいただきありがとうございますm(*_ _)m
お気に入りなど、ありがとうございます。

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