198 だいじぶ?
なぜかお顔真っ赤でお疲れ様の地の精霊王様。どうしたのかな?
『うぅぅ』
地面にへたり込んで、赤くなった顔を両手で隠す地の精霊王様・・・そんな地の精霊王様の肩をポンポンしながらニャーニャが
『にゃはは。すごいにゃ~、攻撃した本人は、どうしたの?って顔にゃ』
『サーヤちゃんは純真なんです』
山桜桃ちゃんがウンウンと頷きながら返します。すっかり仲良しですね。
『ご主人も純真だからにゃ~。立ち上がれないにゃ』
『地の精霊王様、お気を確かに!』
『ううぅぅ』
当分立ち直れそうにありません・・・
「うにゅ?」こてん
どうしたの?
『ま、まあ、それで?どんなお名前にするの?』
『うん。この前は色の名前が多かったよな。また色か?』
フゥとクゥがじぃじたちや泉の精霊さんたちの名前を決めた時のことを思い出して、今回はどうするのか聞くと
「うにゅ~ しょりぇが、あんみゃり、にゃいにょ」
お名前になりそうな茶色の名前があんまりありません。
煉瓦色とか違うし~、羊羹色、胡桃色とかは美味しそうだけど、なんか違うし~。羊羹、食べたい・・・じゅるり。
『ひっ!?』ビクッ
『どうしたにゃ?ご主人』
『大丈夫ですか?』
『だ、大丈夫ですわ。でも、何だか一瞬食べられそうになった気が?』
『サーヤ、よだれ・・・』ふきふき
『今、頭の中にあるお名前は却下ね』
「あい」こくこく
『じゃあ、地の精霊王様だから、地の名前?』
『漢字シリーズ?外国語シリーズ?』
「ん~、だいち、ちょか、あーす、ちょか、おちょこにょひちょっぽい、かわいくにゃい」
地の関係のお名前、何か可愛いのないかな~
『あ~、たしかになんか違うなぁ。なんか、硬い?』
『そうね。地の精霊王様、ふわふわしたかわいい感じだものね~』
「あい」
そうでしょう~?
『ご主人、あんなに観察されて、ふわふわした可愛い感じに落ち着いたんにゃねぇ。にゃはは』
『お疲れ様でした』
『うぅぅ』
『他にないの?』
『今までと違う国とか?』
「ん~」
違う国の言葉、違う国の~。異世界辞書がんばって~、ん?
「あっ!えっちょ、はわいっちぇいう、しま?」
国?島?
『あ~、なるほど。ハワイか。いいかもな!サーヤいいの探し当てたんじゃないか?』ぽんっ
おいちゃんが手をぽんって打って、いいな!って言ってくれてます、。
「ほんちょ?」
『ああ!よく見つけたな!』ぐりぐり
「えへ~?」
頭ぐりぐり、おいちゃんに褒められちゃった!
『ゲンさん、ハワイの言葉って?』
『何か特別なんですか?』
フゥとクゥが、早く教えてっお顔でおいちゃんに聞くと
『あのな、ハワイっていう美しい青い海に囲まれた島があってな。そこに昔から住む人達は自然を愛し、とても大切にしているんだ。だから、自然あふれる美しい島なんだぞ。でもな?海も、豊かな自然も、火山もあるから、自然の優しさや喜びだけじゃなくて厳しさも知ってるんだよ』
おいちゃん流石です!
『まあ、そんな素敵な方々の言葉ですの?』ぱっ
『お~ ご主人が復活してきたにゃ!』ぱちぱち
『良かったです』
それじゃあ~
「あいな、は?」
『アイナ?』
「あい。とち、だいち、りく、ちょかいう、いみ。あちょ、しょくじ?」
なんで食事?
『ああ~たしか、食事のこともアイナって言うんだけど、食を得る場所って言う意味で大地のこともアイナと呼ぶとか何とか言ったようなぁ?うろ覚えだけどな?』
「ふおお」
おいちゃん、辞書ないはずなのにすごいです。
『まあ!素敵ですわね!そうですわ!大地は時に優しく、時に厳しく、そして生命を育て、生きるものの糧を恵むもの!そのハワイという島の方々は素晴らしいですわ!』ぱああっ
『お~!ご主人、完全復活にゃ!』ぱちぱち
『本当ですね~良かったです』ぱちぱち
「アイナ、いい?」
『もちろんですわ!アイナ!意味も素晴らしいですけど、響きもとっても可愛いですわ!』
良かった!気に入ってくれたみたいです!
『えっと、盛り上がっているところすみません。質問いいですか?』
『はい。もちろんですわ!何かありましたか?フゥさん』
『は、はい。あの、このままいつも通り名前をつけてもいいのでしょうか?地の精霊王様は、近い内に元の地にお戻りになるのですよね?』
『あっ、そうか。今までは名前もらったあとも、みんなこの聖域にいるもんな。ココロも、ここに住むんだよな?』
みゅう~『さーにゃにゃんの、そば、いるにゃー!』
「あい」
ココロ一緒です。
『大丈夫ですわ。たしかにココロはここでお世話になりますわ。命を救うために契約していただきましたので、少なくとも小さいうちはサーヤちゃんから離れない方がいいと思いますわ。ですが、私は違います。私は既に地の精霊王という役目にありますわ。今回お名前を頂くのはサーヤちゃんと、この地との繋がりを強くする為、ココロとの契約とは少々違いますわ』
「う、うにゅ~?」
難しくてよく分からないよ~
『う~ん。そうですわね?つまり、簡単に言いますと、ココロは家族になる契約、私はお友達になる契約でしょうか?』
地の精霊王様がサーヤにも分かるように優しい言葉に変えてくれました。
「にゃりゅほぢょ~」
それなら何となく分かるよ~
『わかりました。ありがとうございます』
『いいえ。サーヤちゃんを心配するあなたのお気持ちは分かりますもの。大丈夫ですわ』
フゥも地の精霊王様も優しくて、とってもいい人です!にこにこです。
『それじゃ、契約するにゃ!ニャーニャは早くあの土と遊びたいにゃ!』
『そうでしたわね!私も早く見たいですわ!』
「あ、あい」
あの土?遊ぶ?えっと、とりあえずは
「ちにょせいれいおうしゃま、「アイナ」どうでしゅか?」
『ありがとうございます。これより私は地の精霊王「アイナ」ですわ。よろしくお願いいたしますわ。愛し子サーヤちゃん』
ぴかーっ
ふぎゃ・・・ペシっペシっ
「う、うにゅ?」
なんか二つきたよ?
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