159 大人たち、復活!
フフフっと、迫力のある笑みとともにバートさんも復活してきました。みなさんお帰りなさい。
〖それで?何をどうしたら、ああなるわけ?〗
ジトーっとしたおめ目でジーニ様がおいちゃんを尋も…
〖サーヤ?これは質問よ〗にこっ
あい。質問し始めました。
『ん~?初めはな、ちびっこ達にも手伝ってもらって、普通に小さい畑作って、種まきしてってやってたんだよ。な?』
おいちゃんがハクたちに、な?って同意を求めると
『うん!大きくなぁれ♪美味しくなぁれ♪ってみんなで言いながら~』
ハクが楽しそうに話し始めました。
『たねまいて~』
『つちかぶせて~』
『おみずまいて~』
妖精トリオも身振り手振りで教えてくれます。
ぴゅ『そしたら』
きゅ『ぴょこんって』
『芽が出てきて~』
『大きくなって~』
双子とフライとフルーも芽が生えて葉っぱが広がるポーズをしながら教えてくれます。それにしても、なんで種まいてすぐ芽が出るの?普通なのかな?
『それで、種巻いた瞬間に芽が出るなんて知らなかったからよ、慌てて支柱立てたり、田んぼ作って水張って、苗植え替えたりしてな~』
大変だったよな?っておいちゃんがちびっ子たちに聞くと、ちびっ子たちも
ぴゅい『びっくり』
きゅい『ちたよね~』
『『『『『『ね~』』』』』』
そりゃ、びっくりするよね~
『そしたら、おいちゃんがぁ、もっと早く出来るかもしれないって、ぶつぶつ言い出してね~』
ハクがそれだけじゃなくてねって説明を続けてくれます。ニコニコしてしっぽもふっさふっさ楽しそうに揺れてます。
「うにゅ?」
あれ?おいちゃん?
ぴゅい『おいちゃんがじめんに』
きゅい『おててついたら』
双子がお膝ついて地面におててペタっ
『きらきら~って』
『畑が光って~』
フライとフルーはおてておっきく開いてお星様きらきらきら~
『にょきにょきして~』
フィオがしゃがんで、頭の上で合わせて立ち上がりながらにょきにょきにょき~
『おはなさいて~』
ヴェルがおててでつぼみを作ってからふわ~
『みがなって~』
アーブが全身丸めてぎゅ~
『『『たねになったの~』』』
みんなでふい~。がんばりました。
「ふぇ~?」
みんながおいちゃんを見ます。特に大人たちの目が変です。
『いやぁ、空間倉庫…えっと、インベントリ?に時間停止機能が付けれるなら、時間を早めて、成長促進とか、熟成とか出来るんじゃないかと思ってな?試してみたら出来たんだよ。種増やしたかったしな。わはは』
おいちゃん?わはは?
『『『〖…………〗』』』
『またですか……』
ジーニ様たちは絶句してるけど、バートさんだけは、免疫が出来てたみたいです。予防接種?
『そんで、なん度かそれを繰り返して、あの状態になった訳だ。でもな?そもそも、あんなに早く芽が出て、でかくならなかったら思いつかなかったぞ?この世界ってみんなそうなのか?すごいよな?』
おいちゃんがジーニ様たちに聞くと
〖『『『そんなわけあるかっ!』』』〗
大人たちのツッコミが!
『うおっ?』
そのあと、はぁ~っと大人たちが一斉にため息ついてます。
〖頭痛いわ...〗
『聖域であることとぉ、そこで神に祈りながら、魔法で土を耕し魔力を与えたこととぉ、みんなで大きくなぁれってお願いしたこととぉ。ぜ~んぶ、重なって力になったのねぇ~』
結葉様が指を折りながら、思いつく原因を言ってます。
〖そこまで祝福された畑、きっと妖精か精霊が来るわよ。もしかしたらもう来てるかもね〗
祝福?お祝い?精霊さんも妖精さんも来てくれるの?
『土の精霊も妖精も照れ屋だからな。なかなか姿は見せないかもしれないぞ?』
アルコン様、会えないの?サーヤ会いたいなぁ。お願いしたら会ってくれるかな?
『サーヤならきっと大丈夫だぞ』
「ほんちょ?」
やったーっ会えるって!
『妖精トリオも手伝い続けていたら精霊になるのも早まるかもしれないですね』
『『『ほんとう!?』』』
ギン様の声に妖精トリオが反応しました。妖精トリオもフゥとクゥみたいになるのかな?
〖そうね。十分可能性はあるわね〗
それにジーニ様も同意します。
『『『やったあ!』』』
妖精トリオはバンザイして手を繋いでクルクル回りながら飛んでます。
「よかっちゃにぇ~」
『『『うん!』』』
すごいすごい!
『それでな、米だけは水田が必要だったんで、今回は魔法で水を入れたんだけどな』
なんでもない事のようにおいちゃんが言うけど
「ちゃんぼ、おみじゅ?」
広いよ?めちゃくちゃ広いよ?
『底なしの魔力量ねぇ~』
結葉様が呆れてます。
『出来れば、どこかから水を引いて、どこかに抜けるようにしたいんだけど、さすがにそれは聞かなきゃいけないと思ってな』
自然破壊しちゃダメだもんね。
〖それは、湧き水とかでいいの?〗
『ああ。畑の水やりとかにも水は使いたいから、湧き水はありがたいな。料理にも使えたら、料理が美味くなるしな』
〖ぜひ、引きましょう〗
ジーニ様、美味しいと聞いて即答ですね。
〖水の妖精たちもいるしね。水脈探せば簡単よね?〗
『まかせて~』
『なんかしょか』
『つくる~?』
『たんぼから』
『かわにながせば』
『いいかな?』
水の妖精さんたちもやる気まんまんです。妖精さんたち以外のみんなも、美味しいもののためならいくらでも手伝うって言ってます。
『おう。何ヶ所か作ってくれたら嬉しいな。あと、流す時は浄化とかした方がいいのか?』
〖そうねぇ…ん?〗
その言葉を聞いて、意外な人物が登場。ぴょんっと現れたスライムさんたちアウルとアルです。
「どちたの~?」
すると、二人がほっぺたとほっぺた?をくっつけてむにむに動き出しました。
『なんだ?』
みんなが見つめてると、二人がぴょんと離れたとたんに、ぽぽぽぽぽーんっと、何かが飛び出しました!
「ふぇぇええ??」
『『は?』』
ぴゅきゅ『『ふえた~!』』
『え~?』
『『すごい!』』
『『『いっぱ~い』』』
フゥ、クゥとちびっこ同盟と一緒に驚きます。ミニサイズの金・銀のスライムさんたちがいっぱい。かわいいけど、かわいいけど、もしかして
「まちゃ、にゃみゃえ?」
そんな…目眩が…
すると、二人が
ぷるるん『『大丈夫~』』
と伝えてきました。頭の中に聞こえる感じです。
ぷるる『まだまだ増えるから』
ぷるん『名前はいらないよ』
って言ってます。良かったぁ。じゃあ、まとめて、
「ちびちゃんってよんぢぇいい?」
ぷるるるん『『大丈夫!』』
と、言ってくれたので
「ちびちゃんちゃち~、サーニャでしゅ。よりょちくにぇ~」
挨拶したらみんなぴょこぴょこ登ってきてくれました。かわいい♪
『あらぁ、サーヤがスライムまみれねぇ』
〖スライムと戯れるサーヤ可愛い~♪〗
『あれは、戯れるで済まされるのでしょうか?サーヤが見えませんが...』
バートさん、サーヤはいるよ。
『それで、チビたちは何をしてくれるんだ?』
と、おいちゃんが聞くと、みんながぴょーんと、サーヤから離れてまだお片ししてないお皿に。そしてそれをみるみる新品みたいに綺麗にして行きました。
「しゅご~い!えりゃ~い!」
ぱちぱちぱち。拍手です!
『おお、食器洗い要らずだな。あっ、そうか。みんなで水を綺麗にしてくれるってことか?』
おいちゃんがスライムさんたちに聞くと、みんな
『大正解』とぴょんぴょんはねてます。
『そうか。ありがとな』
「あいがちょ~」
これでお水は解決です!
聞かなきゃいけないこともうないかな?
『まだですよ』
「うにゅ?ばーとしゃん?」
『まだですよ。マンドラゴラのことがまだです』
あっ、そうでした。ゴラちゃんたちがいました!
『あ~、あれな~。でもあれはきっと、サーヤのせいでもあるな』
え?サーヤ?なんで?
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