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君と出会って

おのだりさは部屋で荷物の整理をしていた

りさは今日、アメリカに行く予定だった

アメリカには知り合いのテイナが新しい仕事を用意して待っていた

5ヶ月前にテイナから電話があり、一緒にアメリカでラーメンのお店をやらないかといった内容の電話であった

アメリカは日本のラーメンが人気であり、テイナ自信も日本のラーメンが大好きだった

日本に留学中に出会ったりさとたまに美味しいラーメンのお店に出かけては盛り上がった

テイナはその時、りさにこう言っていた

(りさ、私さ、アメリカにも日本の美味しいラーメンを伝えたい、出来ればアメリカでラーメンのお店を出して成功したいな)

それを聞いたりさは(そうだね、ラーメンか、いいね、じゃあさ、もしもテイナがアメリカでラーメン店を始めたら私を雇ってよ、いい)

その言葉を聞いたテイナは大喜びでりさの両手を握り言う

(本当にいいの、りさ、じゃあさ、忘れないでね、私、必ず貴方をスカウトするわ、そしたら何があってもアメリカに来てよね、約束よ)

そうテイナが話したのは今から何年前の話になるのか

しかしまさか本当にテイナがアメリカに帰ってから数年後に自分のお店を出すなんてりさには創造もしていなかった

りさは今年で23歳になる

容姿はかわいい顔にボーイシュな髪型、そしてスタイル抜群な優しい女の子だった

りさはこの日本に未練はもうなかった

1ヶ月前のりさはある人に恋をしていたが、その恋も失って心のよりどころをなくしていた

そんな時にテイナの申し出は本当にありがたかった

りさは荷物をまとめると立ち上がって荷物のカバンを背負って、今までいたこの部屋を見ていた

長くこの部屋を借りてすんでいたがこの景色ももう見納めだと思うと、一筋の涙を流した

そしてゆっくりと部屋を出る

扉を開けると最後に部屋を見て軽く薄笑いしながら部屋のドアを閉めた

ゆっくりと歩き出すと階段を下りて、
駐車場に行く

駐車場には彼女の愛車である一台の赤いバイクが止まっていた

りさは荷物をバイクの後ろに積むと、キーをさして、走り出した

時間は1時を過ぎていた

空は青く晴天の彼方が見えていた

続く

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