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88 じーにしゃま、かっちょいい!

ジーニ様の言葉に、空気が一瞬にして張り詰めたものになった。皆、息を呑んでジーニ様の次の言葉を待っている。ただし、

「ふぁぁ~ぁ!じーにしゃま かっっちょいぃぃ~!」きらきら
キラキラおめ目のサーヤひとりを除いて…

〖ほんと!?サーヤ? 私かっこいい!?〗キラキラ
ジーニ様もサーヤに褒められてキラキラ!
「あい!しゅっごい かっちょいぃ~」きらきら
二人できらきらきらきら!
〖ありがとう~♪〗
いい子ね~♪と、抱きつくジーニ様。きゃっきゃっとはしゃぐサーヤ。
さっきまでのかっこいい姿は、緊張感はどこへ…

『ん~?かっこよかったけど~』
『『それだけだったのかな?』』
『『『なんか、うごけなかった~』』』
ぴゅいきゅい『『やっぱり?』』
ちびっこたちが不思議がっていると

『くくくっ サーヤにだけには威圧を飛ばしてなかったからな』
アルコン様ネタばらし…

「ふぇ?」
さーやだけ?
〖や~ね~。サーヤにそんなことする訳ないじゃな~い♪〗
「ええ~」
そんなあからさまに…

『ええ~?』
ぴゅいきゅい『『そうなの?』』
『『威圧?』』
『『『ひど~い』』』

〖うふふ。ごめんなさいね♪〗
ジーニ様、ひどい…

〖でもね、そもそもあの位の軽い威圧、サーヤには効かないのよ。耐性があるからね〗

「ふにゅ?」
サーヤ効かない?
『たいせい~?』
ぴゅいきゅい『『なぁに?』』
ちびっこたちも初めて聞く言葉に頭こてんってしてます。

〖耐える力よ。ほら、サーヤには私たちがこれでもかってくらい加護をあげてるでしょ?ちょっと位の攻撃は効かないのよ〗

「ほえ~」
そうだったんだね

〖今までの経験なんかでも得られるのよ。ほら、現にハクと双子のお父さんはケロッとしてるでしょ?〗

『ほんとうだ~』ぱたぱた
ぴゅいきゅい『『すご~い』』ぱちぱち
ハクはしっぽぶんぶん、双子は拍手して喜んでます。

『まあ、永く生きてるからそれなりにな』
『そうですね』
あれ?照れてる?

〖それで、ギン』
ふざけた雰囲気は一気に消え、ギン様に声をかけるジーニ様。

『はい』
〖森の子達は来るのかしら?〗
森の子達って?

『間もなく来るかと。ジーニ様のお言葉は風魔法で森へ広げておりましたから』
〖さすがね〗
『ありがとうございます』
「う?」
どういうこと?と、聞くと、さっきのかっこいいジーニ様のお話を、ギン様が風の魔法を使って森に住むギン様のお友達に伝えてたんだって。すごいね~♪…あれ?

「ふにゅ?ぎんしゃま?かじぇもちゅかえりゅ?」
属性っていうのがあるんじゃないの?

『たしかに、得意な魔法は水と氷だが他が使えぬわけではない。火や風も使えるぞ』

「ほぇ~ 」
あのね。属性っていうのは、その人のとっても相性のいい魔法っていうことで、他の魔法も頑張れば使えるんだって。

〖そうよ。だから決めつけてはいけないの。自分の限界を。分かったかしら?〗

「わかっちゃ!がんばりゅ!」

〖いい子ね~〗
ジーニ様がサーヤの頭を撫でるとサーヤがえへへーと笑っている。そうしていると

『ジーニ様、来たようです』
ギン様がジーニ様に報告してきました。
〖あら、けっこういるわね~〗
「うにゅ?ふわ~たくしゃん!」
ジーニ様が見てる方を見ると色んな動物さんや魔獣さんがいました。森から次々と出てきます。もふもふもいっぱい!

『森を警戒するため今回は諦めた者もいます。ですので、できれば交代でお願いしたいのです。いくらジーニ様やアルコン様がおられても、油断は出来ませんので。ジーニ様には何度も同じことをお願いすることになり、申し訳ありませんが…』
ギン様が申し訳なさそうに言うと、ジーニ様は笑顔で
〖大丈夫よ。繰り返しすることが大事なんだもの。それに、あなた達は正しいわ。森の安全を守ってくれているのですもの。感謝してるくらいよ〗
と、言ってくれました。優しいです。

『もったいないお言葉、ありがとうございます』
ギン様と到着した魔獣さんたちが頭を下げています。

〖いいのよ。それじゃ 始めましょう〗

森のみんなも勢ぞろいして姿勢を正した。
サーヤはいよいよだぁ!と鼻息を荒くしています。

「むふーっ」ふんふんっ

『あ~あ』
ぴゅ『またおはな』
きゅ『ひろがっちゃったね』
『『やる気まんまんすぎだね』』
『『『おくちもみかづき~』』』
『みんな、見守ろう』
『あれがサーヤよ』

『『『『『うん』』』』』
ちびっ子同盟とフゥとクゥもなかなかひどいこと言ってるような?

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