58 おまじない
お説教タイムを無事に終え、というか、ギン様とフゥの終わらないお説教を見かねてクゥが
『ギン様、ハクもサーヤも反省してるようですし、どうかこの辺で許してあげてくださいませんか?』
『う、うむ。そうだな』
『フゥもそのくらいにしないとイル様が帰る時間になっちゃうぞ。花冠作るんだろ。それに、サーヤがもらった石のことも聞いてみないとな?』
『あ、そ、そうね』
と助け舟を出してくれました。
「くぅ~」ひしっ
『ありがとう~』ひしっ
『よしよし。でも、次は気をつけような』なでなで
「あい」ぎゅう
『は~い』ぎゅう
ありがとうクゥ。ハクと二人で抱きついて感謝です。あとで私のデザートひとつあげるね。
ぼくのもひとつあげるね~。
『ありがとな』くすくす
さて、肝心の花冠だけど、作り方やっぱり覚えてました!えっへん!
だけど、前よりも小さくなったお手手ではなかなか編むの大変。なので、フゥに手伝ってもらいながら一所懸命編みました!
泉の中からお花を抱えて、どこも濡れないで出てきたサーヤとハクは、とっても驚かれたけど、癒しの涙をメインに、みんなが取ってきてくれた色とりどりなお花や、森を探してくれた妖精さんが持ってきてくれたいい香りのハーブなども混ぜて完成!!
「できちゃ~!!」
バンザーイ!みんなも良かったねと拍手してくれます。
イル様とシア様と、それからジーニ様には急遽ブレスレットと指輪を作りました。
モモとスイがね
ぴゅい『シアしゃまと~』
きゅい『イルしゃまだけ~』
ぴゅいきゅい『『ジーニしゃま、ないちゃわない?』』
っていうから、みんなでハッとして、大慌てで、お花追加で探してもらってフゥと大急ぎで作ったよ。せっかくだから指輪はお揃いで三人分作ったよ!気に入ってくれるかな?
「みんにゃありがちょ~」
『びっくりしたこともあったけどね』まったく!
と、フゥに頭コツンされました。ハクもです。ごめんなさい。ぐすん。
『まあまあ、さ!頑張って作ったんだ渡しに行こうか』
クゥ天使です!
「あ~い!」
『は~い!』
ぴゅいきゅい『『いこ~』』
キチッ『『うん!』』
『『『は~い』』』
喜んでくれるといいな~。
「いりゅしゃま~!じーにしゃま~!」
ハクに乗っておて手を振ります。
〖あっ戻ってきたね!〗
〖にこにこして、どこに行ってたのかしら?〗
イル様とジーニ様がニコニコして迎えてくれました。
「えっとにぇ!
みんなのおかげで出来たよ!
〖プレゼント?〗
〖わたしたちに?〗
イル様とジーニ様びっくりしてます。
「あい!いりゅしゃまと、しあしゃまと、じーにしゃまに
ちゃんと三人分あるからね!ね!
『みんなで花を集めてサーヤが編んだんです』
フゥが説明してくれたけど、ちょっと違うよ~
「
フゥがいなかったら出来なかったよ!
『ふふ、私は支えてただけよ。編んだのはサーヤだから、サーヤから渡してあげて』
そう?じゃあ、みんなで作ったよ!でいいよね!
「あい!
シア様の分はイル様に一緒に渡しちゃおう!
「じーにしゃまには、
ジーニ様はこれね!はい!…あれ?
二人がぽかんとしています。
「いりゅしゃま?じーにしゃま?」
どうしたの?なんか変だった?
〖サーヤ、このお花どうしたんだい?〗
イル様は、お花をびっくりしたお目目で見たまま、聞いてきました。
「うにゅ?」
このお花?
〖珍しい花がたくさん入ってるわ。気付のハーブは森でたまに見つかるけど、癒しの涙に、邪払いの香り花、熱冷ましの雫……どれも地上では手に入らないはず〗
ジーニ様もお花に触りながらやっぱりびっくりおめめのまんま聞いてきました。
『あ~それは…』
クゥが気まずそうにしてます。なんで?
「
『ぼくね~お水の中にお花咲いてるの知ってたから、お水の中にサーヤつれてってあげたんだ~。そしたら、水の妖精さんたちがたくさん集めてくれたんだよ~』
「にぇ~」
『ね~』
すごいでしょ?
〖〖 ……え?〗 〗
ふたりともおめめまん丸だよ
『す、すみません!』
『止める間もなくドパーンと…』
フゥとクゥがわたわたしてます。
「
『ね~♪キレイだったね~。水の玉便利だね~』
「にぇ~♪」
『ね~♪』
ハクすごいんだよ!
〖そ、そうだったの〗
〖大冒険だったんだね。楽しかったかい?〗
ジーニ様とイル様がようやく立ち直りました。そんなにびっくりしたのかな?
「あい!たのちかっちゃ~♪あちょにぇ!こりぇも、
ニコニコしながら妖精さんたちにもらった水の守石を見せます。
『精霊さんたちが力を合わせて作ってくれたんだよ~。ね~』
「にぇ~!」
一瞬、またもやポカーンとした神様二人。なんとか立ち直って、
〖それは良かった〗
〖これは、凄いものもらったわね~。水の守石ね〗
さすが神様!知ってるんだね!
〖サーヤ、水で困った時や、水の妖精さんたちとお話ししたい時、この石にお願いするといい。きっと答えてくれるよ〗
〖とっても貴重な物よ。大事にしてね〗
イル様たちにとっても凄いものだから大事にしてねって言われました。大丈夫だよ!お友達にもらったんだもん!
「あい!だいじにしゅりゅ!」
〖いい子だ〗
〖いい子ね〗
頭を撫でられてサーヤはにこにこだ。
そんなサーヤの頭の上で神二人は
〖ね、ねぇ。主神。これシアに早く…〗
〖うん。そうだね〗
ん?どうしたのかな?
〖サーヤ。お花ありがとう。とっても嬉しいよ。必ずシアにも渡すからね〗
「あい!」
おねがいね!ちゃんと渡してね!
〖ねぇ、サーヤお願いがあるの。実はね、今シアは具合が悪くてちょっと寝こんでるの〗
ジーニ様が悲しそうです
「ふぇ!?ちゃいへん!!」
なんでもっと早く言ってくれないの?
〖それでね、サーヤにこのお花におまじないをして欲しいの〗
「おまじにゃい?」
なんで?
〖そう。早く元気になりますように!シア大好き!って。そうすればきっと早く元気になって、サーヤに会いに来てくれるわ〗
〖僕からもお願いするよ。サーヤのおまじないだ。絶対に効くよ〗
ジーニ様とイル様からお願いされちゃいました。
「わかっちゃ!おまじにゃいしゅりゅ!」
がんばっておまじないする!シア様に早く元気になってもらわないとね!
〖ありがとう。じゃあ、お願いするね〗
〖このお花に直接話しかけてくれたら大丈夫よ〗
ジーニ様が花冠をサーヤの手にのっけます。
「あい!!
そういうと、お花がパーって光りました!
「ふぉ~!?ひかっちゃ!」
なんで?
〖ありがとうサーヤ。おまじないが効いたみたいだよ〗
イル様が頭なでなでしてくれます。
「ほんちょ!?」
おまじない出来た?
〖ええ。すごいわ〗
二人で頭なでなでしてくれました。えへへー♪良かった~♪
〖私にもありがとう。大切にするわね〗
〖もちろんぼくもだよ。ありがとう。これはあとで永遠にこのままでいるように魔法をかけるからね〗
「あい!」
ジーニ様もイル様も喜んでくれて良かった!
〖シアにも早く渡してあげないと。きっとものすごく喜ぶよ〗
「ほんちょ!?」
〖ああ。きっと宝物になるよ 〗
〖ええ。きっとね〗
イル様とジーニ様がにっこりしてくれました!
「やっちゃあ!みんにゃにょおかげ!」
『『『『やったぁ!』』』』
『『『『わ~い!!』』』』
みんなでがんばってよかったね!
水の妖精さんたちもありがとう!