第3話 ダークエルフとエルフのシャーマン(23)
だから血気盛んな英雄達は困惑、だけではない。
己の顔色をかえながら動揺……。今までの高ぶった気も収まり。目に見えない恐怖へと移り変わっていくから。
「えっ?」
「何?」
「何だ?」と。
「何処?」
「何処だ?」
「何処から飛んできたのだ。今の矢尻は?」と。
このミノタウロスの集落の最後の英雄達も何処から飛んできたわからない矢尻の恐怖に怯え畏怖しながら。ワッと騒めき、騒ぎだす。始める。
彼等彼女達は恐怖心に駆られながら。
そんな最後の抵抗者達、英雄達に対して怒号と一喝──!
騒めき、騒ぎを押さえ、黙らせる台詞と言葉が荒々しく放たれ飛んでくるのだ。
「貴方達~。手を上げ、武器を捨てなさい~。そして、降伏──。私(わたくし)の膝元に平伏しなさい~! さすれば? 無駄な殺生──! これ以上この集落や、住む者達に危害を加えるようなことはしません!」と、だけではない。