第2話 僕の嫁はオークの酋長!(4)
だから女王アイカは、健太へと不快感を募らせる。と、いうか? 猜疑心のある紅の瞳で、彼を抱いたままの状態。見下ろすように見詰めと、言うか? 睨みつけるように見下ろす。
「健太? 何故? そんな事が気になるのだ?」と。
女王アイカは訊ねながら。でもね? 彼女の王子さまは、自身の妃さまが、不快感を募らせ睨みつけようが、気にもしていない様子でね。
己の腕を組み、何やら独り言をブツブツと呟き。終われば。
「ん? 僕?」と。
女王アイカへと言葉を返すのだが。彼のお妃さまは、大変に不満がおありのようで。今の健太の言葉を聞き、『お前はなぁ~。ちゃんとひとの話しを聞けよ~』とか、『あなた~。妻である私の話しをちゃんと聞けないのならば~。許しませんよ~』と、でも言いたい顔で苦笑い。苦笑をしながら。
「ああ~、そうだ~。健太は、この世界、此の国へと到着したばかりの筈なのに。何故? この此の国の王都の防御力のことが健太は気になるのだ? で、また、それを健太に訊ねる私は、可笑しい者なのか?」
女王アイカは健太へと不満を呟き、訊ねる。