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西山御澱

西山御澱に隠居していた武藤黄門は朝から近くにある畑で農民と一緒に畑を耕していた


武藤黄門はじいさんには重いであろうクワを軽々と持ち上げるといっきに土めがけて振り落とした

武藤黄門

(ウリャー)

農民たちは武藤黄門を相変わらず畑を耕すスピードが尋常ではないために驚愕していた


それになんだか武藤黄門は普通の農民と違って体つきもよく、体力がいまだにじいさんのくせに異常にあった

お昼を迎えると休憩をするために農民たちは食べ物の準備をしながら武藤黄門に言う

ご老公様、そろそろお昼にするべか)

ご老公はその言葉を聞くとニヤリとしながら言う

(そうか、もう、昼時か、今日のメシはなんだ、俺の好きな焼き肉か)

農民は冷や汗をかきながら言う

(いんや、ご老公様、こんだけ畑仕事してからそんなもん食ったら大変だべ)

しかし、ご老公は睨み付けながら農民に言った

(なにいってんだ、お前、こんだけ働いたから食わなきゃいけねえだろ)

農民は焦りながら言う

(いんや、だけども、ご老公様、さすがに焼き肉はないだべよ、今日はおにぎりと美味しいたくあんがあるべ、それをくうだよ)

ご老公は(何、おにぎりとたくあん、
他になんか食い門はねえのかよ)

とかなり無茶苦茶な事をほざいた

農民は恐れながら言う

(いゃ、ご老公様、堪忍してくだせえ、俺たちはこんな仕事をしたらそんなもん食えねえだよ、だからとりあえず今日のところはおにぎりとたくあんで堪忍してくだせえ、おねげえでござあます)

と言って土下座をする

ご老公は(ちっ、しかたねえな、明日から俺だけ特別料理を用意しておけよ、わかったか)

農民は(はぃー)と叫びながら納得してもらった

ご老公と農民は他のものたちが休憩している場所まで歩いていく
少し不機嫌な様子であっあ

ご老公たちがみんなが休憩している場所につくと、可愛らしい百姓の娘が二人、ご老公のそばに来て言う

百姓の娘a

(あんらーご老公様、今日も本当にありがとうございます)

百姓の娘b

(ご老公様、ほんに疲れたでしょう、さささっ、ことらに、今、美味しいおにぎりとたくあんとお茶をお持ちしますんで)

と可愛らしく言われてご老公の機嫌は良くなっていった

ご老公

(そうか、そうか、いやー、やっぱらな、仕事の後は握り飯にかぎるな)

と先ほど言ったこととは違うことをのたまわっていた

後ろから来た百姓は心のなかで呟いた

(まったく、さっき言ったこととまったく違うべよ、娘たちに鼻さ、伸ばしてからに)

とかなり頭なきたが百姓はご老公に愛想よく笑った

ご老公は相変わらず可愛らしい娘に弱かった



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