04
ルイの言葉にハッとする。確かに……。
私は、まだ準妖精で自分の能力すら分かっていない。
つい出来そうな気でいたけど、能力的にまだ早過ぎる。
そうか……まだ全然足りないんだ。
出来ない理由が分かるとしゅんと余計に落ち込んでしまう。
それを見ていたシンは、苦笑いしていた。
「まぁ、焦る必要はないんじゃねぇーの?
俺なんて覚えた頃は、嬉しくて式神をゴ○○風にしたら、めっちゃおふくろとキルア様に叱られたんだぜ?
“街を破壊する気か!!”って……。
お陰で、未だに式神を出すのは、禁止にされているし」
ご、ゴ○○風って……。
それは、いくらなんでも大き過ぎるのでは?
それは、確かに出すのを禁止にするわね……。
今、カラスを出したけどいいのかしら?とちょっと心配になった。
まぁ、少しずつ練習をするしかないか。
まだ能力も見つかってないし、空を飛ぶのも低空で飛べる程度だ。
年齢的に仕方かないとはいえ、ちょっと残念になった。
するとシンは、やれやれとした表情をしながら……。
「それよりもルイ。俺夕方近くになったら、ちょっと人間界の方に行ってくる。
頼んでおいた通販のが届いたらしいから、コンビニに受け取りに行ってくるわ」
「人間の世界!?はいはい、私も行きたい」
シンが人間界に行くと知り、私も行きたいと飛びつく。
手を挙げて行きたいとアピールした。
「はぁっ?コンビニに行くだけだぞ?」
「コンビニも行きたい。新商品あるかも」
最近、シンが人間界に行く時は、私もついて行く。
シンは、またか?と迷惑そうな顔をするが、人間界に行く機会のない私は、それを理由に行きたかった。
それにコンビニも好きだ。
特にお菓子やスイーツなど新商品が次々に発売しており、美味しいからだ。
ねぇねぇと何度もねだり、結局連れて行ってもらうことになった。
ルイは、夕食の支度があるかとお留守番するらしい。
行く時に人間界の方は、雨だからと雨具を持たされる。
私は、ピンクのウサギのカッパと傘を持たせてくれた。
そしてシンに連れて行ってもらいながら人間界に向かった。
人間界に入ると確かに雨降りだった。
私は、すぐにウサギのカッパを着て傘を差した。
傘を差すと山道を下りて商店街に向かった。
指定のコンビニに入るとシンは、通販の荷物を貰いに行く。
その間に私は、キョロキョロと周りを見ながらスイーツコーナーに向かった。