01
それから5カ月が過ぎ8月になった。
季節も梅雨から夏に変わった。
そんな中で私は、驚くスピードで歩けるようになっていた。
言葉もたどたどしいが話せるようにはなってきた。
ルイが洗濯物を干している間。
私は、三つ子に遊び相手になってもらっていた。
よちよちと歩きながら三つ子を追いかける。
「鬼さんこちら。手のなる方へ」
三つ子は、手拍子をしながら飛んでいる。
私は、キャッキャッとはしゃぎながら追いかけた。
これがまた楽しい。
歩けるようになるとやれる事が増えてくる。
この身体になってから、色々出来なかった事が出来るようになった。
まず健康な身体になった。
歩いてもちょっと小走りにしても辛くない。
昔は、少しでも歩くようなら呼吸困難になって大変だったが今はそんな心配をすることもない。
走り回れるのが、こんなに楽しいのだと知った。
それに容姿も違う。
今の容姿は、白銀の髪をしている。目は、薄い碧眼。
昔は、黒髪だったから不思議な感じだ。
しかし外国人みたいで可愛らしいと思った。
羽根もやっと生えてきた。
しかし飛ぶことができないため、これから練習が必要だ。
これがなかなか難しいが……。
「カレン。あまり走り回ると転びますよ?」
ルイがシーツを干しながらそう言ってきた。
大丈夫よ……気をつけているから
そう心で言いながらも、よちよちしながらルイのところに。
「おてちゅだい」
そう言いながら残りのシーツを引っ張る。
よいちょ、よいちょ、取れない……。
ルイは、クスクスと笑いながらそれを受け取る。
すると縁側の方からシンが顔を出した。
「おーいルイ。ちょっと人間界に行ってくる」
に、人間界!?
シンの言葉に私は、ピクッと反応する。
えっ?行けるの?私の過去に住んでいたところに。
「人間界ですか?また図書館に?」