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 それから私と双子は、無事に退院して数ヶ月後。
新しい家族に加わった新太と真優は、すくすくと育つ。

「真優。新太~ママのところにおいで」

 そう言うとニコニコしながらこちらに向かってハイハイしてくる。か、可愛い……。
 真優の美少女ぷりも絶賛ものだけど、クマの着ぐるみの服を着た新太が、可愛いじゃないか。

 なんと言うのだろうか……服が似合わないけど、逆に似合わないのを着ているからこそだ。
 味わえる可愛さがある。
課長が、着ぐるみを着せたような感覚……萌えだわ。あ、それは……ちょっと気持ち悪いか。
 とにかく可愛い。私は、新太を抱き締めた。

「新太。あなたは、課長に似て可哀想だと思っていたけどママは、そんな新太でも十分可愛いと思うわ。
 それに、いつかママみたいな女性が現れるわ。
だから顔のことは、気にせずに優しくたくましい内面のイケメンになりなさい。
 大丈夫よ、性格がパパに似なかったらきっと……」

 スリスリと頬を擦り寄せながら伝える。
そうよ……人間。大事なのは、顔じゃない。
中身のイケメンなのよ!
 改めてそう認識する。すると背中から気配が。

「ほう……俺に似なかったからか?
それは……また。凄い言い分だな菜々子……」

 凍るような殺気を感じる。ビクッと肩が震えた。

「あら、課長……じゃなかった、誠さん。
いつお帰りで……?」

「お前は、いつまで遊んでいるんだ?
さっさと家事に取りかかれ!!」

 マンションに響く渡るぐらいの怒鳴り声を浴びせられる。
 やっぱり課長は、鬼課長だった……トホホッ。


END。

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