05
「本当ですか!?」
「はい。新婦様がお綺麗な方で羨ましい限りです」
そう言うと木下さんは、ニコッと微笑んでくれる。
まぁ、お世辞が上手。
イケメンに褒められて喜んでしまう。
何なら……ウチで働きませんか?と勧誘したいぐらいだ。
すると課長は、強引にカーテンを締めようとしてきた。
「お前は、遊んでないでさっさと着替えろ。
後がつっかえているんだぞ!?」
ちょっと……課長!?
勝手に閉めないで下さいよ!!もう……。
怒るので仕方がなく元の服に着替え直すことにした。
もう少し褒められたかったと思いながらも……。
そして着替え終わると今度は、披露宴に出す料理を試食することにした。
一流シェフのご自慢のフルコース。
パンフレットで載っていただけあって、どれも美味しそうだった。私達頼んだのは、洋食コースだ。
食べてみると肉も柔らかいし美味しかった。
「お気に召したようで良かったです。
他にも和食コースだと伊勢海老や鯛などを使ったフルコースがあります。
こちらもぜひ試食して見て下さい」
まぁ、それも豪華で美味しそう。
早速試食をしてみることにした。食べてみると……。
あら、これも美味しいわね。
伊勢海老なんてプニプニしていて甘味もあり絶品だ!
「うむ。こちらも旨いな。
俺は、どちらかと言うとこっちの和食の方が好きだな」
「どちらがいいかしら?
周りは、和食や洋食も好きな人が多いから迷いますよねぇ~」
私は、どちらかと言うと洋食の方かしら。
でも課長は、和食の方にしたいのか……。
その辺は、悩むところよね。好みが別れるところよね。
「まぁ、この辺は……後でじっくりと決めるとするか。
色々と決めて行く内に変更するかも知れないしな」
「そうですね」