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 うっ……ここに天使が居るわ!?
課長との婚約を祝福してくれただけではなくて、尊敬して嬉しいって……なんていい子なの。
 あんな天使みたいな笑顔を見せてくれるなんて神様ありがとうございます!!

「菜々子さん?」

 おっと……つい妄想の世界に入っちゃったわ。
いけない、いけない。

「そ、そういうことだから、日曜日にあなたの自宅に行くからよろしくね」

「はい。楽しみにしています」

 ニコッと笑顔で誤魔化したら笑い返してくれた。
あぁだからイケメンは、やめられない。
 課長に悪いと思っているが……この趣味は、どうしてもやめられない……。
 
 そんな根っからのイケメン好きの私を待っていたのは、運命の日曜日だった。
 課長の車で本人の実家に向かった。
どうしよう……何だか余計に緊張してくる。

 落ち着くのよ……私。
お土産だって持ったし挨拶の仕方も覚えたし……後は、えっと……。

「宮下、落ち着け。
 そんなに、ガチガチにならなくても大丈夫だ。
深呼吸して落ち着いていけ」

「は、はい」

 しかし、そんなことを言われても緊張しない方がおかしい。
 課長の両親に気に入られなかったら結婚の話も無くなってしまう。
 それに姑問題になったりしたら……あぁダメ。
ますます緊張してしまうわ。

「まったく……」

 課長は、ため息を車を実家の駐車スペースに停めると、さっさと車から降りようとしていた。
 あ、課長!?ちょっとは、こっちの気持ちを考えて下さいよ!

 しかし気にすることなく降りてしまう。
だから待って下さいってば!?
 私も慌てて車から降りた。

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