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家事は、共働きだからと旦那さんもやるらしい。
保育園のお迎えに家事まで協力的とは、ある意味理想的だ。
本来は、こういう人と一緒になった方が幸せなのかもしれない……。
「美希は、いいなぁー優しい旦那さんが居て。
顔は、普通だけど……」
「あんた……一言余分よ!
羨ましいと思うのなら妥協して普通にしておきなさい。
で、何があったのよ?中で話を聞くから」
「うん」
私は、中に入れてもらう。
すでに夕食の準備をしてあり私の分も用意してくれた。
夕食をご馳走になりながら事情を全て話した。
旦那さんにも聞いてもらう。
すると美希と旦那さんは、それを聞いて驚いた顔をしていた。
「それは……また。あんた、凄い展開ね……知らない間に」
「どう思う?課長酷くない!?
いくら何でも私のことまで否定するなんてさ……」
悔しくて、また涙が出そうだ。
すると旦那さんが息子の煌太君にご飯を食べさせながら
「うーん。俺は、課長さんの意見にも一理あると思うな」と言ってきた。
「えっ?何でですか!?」
「言葉があれだけど……確かに話が上手すぎる。
そこまでの男性が、どうして婚活までやるのかってどうしても疑っちゃうよね。
まぁ、事情も人それぞれだし中には、いい人だって居るかもしれないけど。
もしかしたら結婚出来ない理由が他にもあるかもしれないし。
だから油断しない方がいいと課長さんは言いたかったんじゃないかな?」
旦那さんにも言われると何も言えなくなる。
確かにと思うところがあるからだ。
課長も同じ気持ちだったのだろうか?
すると美希は、やれやれと言った表情をしてきた。
「課長は、相変わらず不器用よね?
せっかくのアプローチに失敗したあげく今度は、ライバルが現れて、それで揉めるんだから」
「だから課長は、そんな人じゃないって……」
言葉が不器用とは、思うけど課長が私の事を好きとか有りえないし……。
しかし美希は、負けじと言い返してきた。
「菜々子。あんた見てるとたまに
“課長が私の事を好きになったら自分の気持ちが揺らぎそうで困る”と思っているように見えるんだけど?」