01
翌日。仕事をしながらうーんと言いながら悶々と悩んでいた。
やっぱり意味が分からない。その意味が……。
するとコンコンと事務室のドアがノックされる。
「はい。どうぞ」
「失礼します」
入って来たのは、入って来たばかりの 不知火裕太君だった。
「あら、裕太君どうしたの?」
「ハーブティーをお持ちしました。
先輩に淹れ方を教わって、ぜひ味見をして下さい」
嬉しそうに持ってきてくれた。
爽やかイケメンだけではなく、なんとも可愛らしい。
同じ不知火なのに……かなり違うわね。
「ありがとう。どう仕事になれた?」
「は、はい。まだ接客とか緊張しますが先輩達が親切に指導してくれるので、やり甲斐を感じます!」
嬉しそうに笑顔を見せてくれる。か、可愛い……。
裕太君は、本当に素直でいい子よね。
課長もこれぐらいだったらいいのに……。
そういえば不知火って苗字珍しいわよね。
なかなかこの辺で聞かない苗字だ。
「ちょっと裕太君に聞きたいことがあるんだけど、いいかしら?」
「はい、何でしょうか?」
「あなたの親戚に40代ぐらいの人とか居る?
特に男性とか……」
いくら何でも居ないと思うけど……。
でも、もしかしたらってことは、あるかもしれない。
そのため念には念を入れて聞いてみた。
「40代ぐらいですか?うーん。
それぐらいだと叔父さんぐらいですかね」