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「あの課長が、婚活パーティーに参加するなんて意外だわ」
美希と真美子は、それを聞いて驚いていた。
そりゃあ、驚くだろう。
まさか、あの鬼課長と言われていた課長が嫁探しだなんて誰が創造するだろうか?
私も最初見た時は、驚いたものだ。今でも信じられないぐらいよ!
「それよりもさ~何で、そこで菜々子が課長とペアを組んでる訳?それだと意味ないでしょ?
上司とペアって……何かの罰ゲームみたい」
真美子が不思議そうに尋ねてくる。
そうなのよ。それが何なのか私も聞きたい。
同じ意見だったので安心する。
すると美希がニヤニヤしていた。
「えーそれは、アレなんじゃない?
課長は、菜々子を他の男に取られたくないとかじゃない?」
美希は、突然凄い事を言ってきた。
はぁっ?課長が……私を?
いや、ないない。それは、絶対にない!
「ちょっ……美希ったら笑わせないでよ~。
ないない。課長がそんなことを思う訳がないわよ」
アホらしい……。
不知火課長が私を気に入らないと言うのなら分かるけど他の男に取られたくないとか…ププッ!!
考えただけでも笑ってしまう。
真美子もそれを聞いてクスクスと笑っていた。
「もう相変わらず美希ったら……。
まだ不知火課長が菜々子の事を好きだと思ってるわけ?」
「え~だって、そんな感じしない?
会社に居た時だって、よく菜々子をチラチラと見ていたし」
「あぁアレは、私がミスらないか監視してたんじゃない?私、よく怒られてたし」
課長は、やたらに私に口うるさかった。
責任がある仕事を任せられていたのもあるだろうけど
視線と言っても目が合うたびに睨み付けられてたし、むしろ怖かったけど……?
「そうかなぁ~そうだったら私的に納得なのに…」
「もう美希ったら、そんな夢のようなシチュエーションは、漫画やドラマぐらいだよ!
課長みたいなのが、私を好きになるとか有りえないから」
私は、アハハッとそう言って笑った。
例えるなら私がイケメンに突然一目惚れだと言ってプロポーズされるぐらいに有りえないわよ!
それには、それで憧れるけどさ……。