04
目を合わせづらい。怖い……。
私が苦手なのは、その極悪面だからだ!
不知火課長のイケメン偏差値は……。
身長・90。スタイル・90。ボイス・100。
キャラ・-90。そして重要な顔面・-90。
トータル500点中100点。
背も高いし、スタイルも筋肉質で悪くない。
ボイスは、イケボなのだが……。
キャラが、すぐ部下に怒鳴り散らすぐらい短気だ。
Sキャラにしたとしても愛想が無さ過ぎるからマイナスだ。
顔なんて、何処かのヤクザの親分にでもなれそうなぐらい目付きが悪い。怖い顔面のためマイナス。
あんなのでは、お店の店員だったら女性客が寄り付かないわね。なによりタイプじゃない。
「ここに居るって事は……お見合いでもする気なのか?」
それと関係なく話しかけてくる不知火課長だった。
「い、意外ですね。課長もですか……?」
慌てて話を逸らすように返事を返した。
ま、まさか不知火課長が婚活パーティーに来てるなんて思わなかった。
結婚願望があるなんて思えないし……。
「当たり前だ。俺もすでに42だしな。
家庭の1つでも持っていないと……って俺の話は、どうでもいい。質問に答えろ。宮下」
ギロッと睨み付けられる。ひぃぃっ!?
やっぱり……怖いのよ。
しかも何故尋問みたいになっているのよ?
「は、母親に強制的に参加させられました」
「強制だと……?」
「私は、今仕事が楽しくて仕方がないんです。
なのに……母が結婚しろとうるさくて」
嘘じゃありませんからね?けして……。
するとハァッ……と深いため息を吐いてきた。
えっ?何でため息を吐くの!?
も、もしかして参加理由に呆れてるとか……?
有りえる。課長ってやるからには、真面目にやれって言うタイプだもの。
「宮下……やるからには、真面目にやれ」