38話〜ヴィオレの治療…黒装束の2人組
ブラット達は、道具屋からヴィオレを宿屋に連れてきて、サアヤ達の部屋のベッドに寝かせた。
そしてグレンは急ぎ、この街の医師を呼びに行き、ブラットとフェリアは、医師を連れて来るまでヴィオレの様子をみていた。
少し経ってから、サアヤとルルーシアとコトネとヴィオレッタとフリックが戻ってきた。
するとサアヤは、ブラットとフェリアが見かけない女性を看病しているのに気がつき、
「ブラット、その女は誰なんだ?それに怪我をしているようだが、何かあったのか?」
「あ、サアヤさん、お帰り。えっと、彼女はヴィオレ=ルージュといって、俺とグレンの幼馴染なんだけど」
「寝ているようだな」
サアヤはヴィオレの腹部の傷口を見た。
「傷口は塞がっているようだが、誰が治療したんだ?」
「それは、私が治療しました」
「なるほどな。流石は、めが……あっ、いやフェリアだな」
……しばらくするとグレンが医師を連れてきた。
そして医師は、ヴィオレの傷口の状態を見て、たいした事が無かった為に、簡単な治療をして、今日一日は安静にしているようにと言って帰っていった。
医師が帰った後サアヤは、道具屋で何があったのかを、ブラット達から大まかな事を聞いた。
そして、サアヤとフェリアとコトネとヴィオレッタが、ヴィオレの看病を交代でする事になった。
その頃、ガルドはティールの街の近くまで来ていたが、黒装束の2人組がいきなり襲ってきた。
「お前ら、何者だ?山賊でも盗賊でもなさそうだが」
「悪いが、アンタには、この先の街へ行かせる訳にはいかないんでね」
ガルドに襲いかかった。
そしてガルドは、黒装束の攻撃を避け、すかさず剣で反撃にでた。
その黒装束は反撃を避けようとしたが間に合わず攻撃を受けた。
「どうなさいますか、やはり相手が悪いかと」
「そうだな。だが、この人を、あの街に近づけるわけにも行かないが」
「んー、2人共、何処かで聞いた事があるような声なんだよなぁ。誰だったかなぁ」
「おい、ビスカの知り合いか?」
「んー、多分そうだと思うんだけどなぁ」
「き、気のせいだろ!俺は、お前の事など知らないし、会った事などない!! 」
「クスクス……そうでしょうか?レフィカス!」
「
「レフィカルのお馬鹿!!何の為に、こんな格好までして、こんな演技までしたと思っているのよ〜。これじゃ台無しじゃない、どうするのよ」
そう2人が言い合っていると、
「お前達……もしかして、ジェシカとレフィカルなのか?」
「あ〜あ、誰かさんのせいでバレちゃったじゃない!でも、よく分かったわね。カトレアにビスカ、それにガルド」
「クスクス。これでも、昔の旅の仲間の事ぐらいは、ちゃんと覚えていますから」
「あ〜あ、やっぱり、この仕事引き受けなきゃ良かったぜ」
「いったい、誰に頼まれた?」
「それは、あまり言いたくはないんだけどね。ははは……でも、やっぱり話した方がいいかなぁ。バレちゃったしね」
そして、レフィカルとジェシカは誰に頼まれたのかを話し出したのだった…。