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ある森の奥深くに大きな洞窟があった。

洞窟には門兵が2人おり、交代で回りを

監視していた。

洞窟の奥には祭壇があり、数十人の

人々とそれを仕切る大神官がいた。

怪しい儀式がもう、3日間も続いていた。

儀式の生け贄に一人の少女が石の分厚

いベッドに寝かされ、鎖で縛られて自

由を奪われていた。

少女はすでに生きることに諦めたの

か、騒ごうとはしなかった。

中央の儀式の前で、邪教を信仰する大

神官ゼスルはひたすら呪文を唱えていた。

そして、ついにゼスルは魔王を召喚する。

祭壇の両側に備え付けられた熱い炎の

松明がゼスルの呪文の詠唱に答えた。

松明の炎はいきなり高く吹き上げると

渦を巻いて顔の形になった。

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