ネコは日常を駆ける (外部サイトで読む)
矢田有志には、ちょっと変わった同居者がいる。
彼女は庭にモノを埋めたり、気まぐれに行動したり、玄関にモノを放置したり、と様々である。とはいえ、その行動のそれぞれに何かしらの意味があるのだろう、とは思いつつも、彼は日常を過ごしていく。
彼はただただフツーに暮らしているだけなのだ。同居者である猫のキーと共に。
――――― ―――――
ある日、猫は自由になった。
あの口煩かった人間は居なくなった。
大勢の人間が現れた。
自分をどうにかしようと狙う気配を感じたのでしばらく離れようと思った。
「ノアール」
そう呼ぶ人間が居なくなった時とは大違いだと思った。
猫は自由になった。
人間の男と出会った。
ソイツは、確かあの人間の仲間の仲間……だったはずだ。
……未来が視えた。この男が居なくなる未来が。
「うなう」
猫は『仕方なく』飛び出した。
――――― ―――――
一章完了につき、一旦完結としています。
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