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ゴールデンウィーク直前。大学の講義。教授の声はかすかにしか聞こえない。パチンコ玉を耳栓代わりに『檸檬』を読む友人。ふと目についた黒い大きな鞄。友人は確信に満ちた声で断言する。「爆弾に違いない。」
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『窓辺の夫婦』(『錦絵から出てきた女の人』) / 草間小鳥子
都会で一人暮らしをはじめたぼくの部屋の窓に、夜になるとうつる女の影。姿は見えないのに、毎晩、毎晩、影だけが現れる。恋人には不気味がられ、いまいましく思っていたものの、影だけの彼女にぼくはすこしずつ心惹かれてゆく。そんなある日の夜ふけ過ぎ、誰かが部屋のドアを叩いた。
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ペットショップの昆虫コーナーに勤めるフリーター、カンナ。密かに小説を書き続ける彼女は、南米産の巨大蜘蛛と今日も働く。
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亡き皇后 定子の忘れ形見である媄子内親王がこの世を去った。悲嘆にくれる一条天皇のもとに、関白道長から不思議な倚子が届けられる。道長から送られた倚子は、陶器で作られ二人の女性が向かい合って形を作り出しているその奇妙な形をしていた。道長の文は、その奇妙な倚子の恐るべき由来を語りだす。
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世界征服を目論む柿の種が道端に落ちていた。そしてそれを拾った猿は柿の種から自らの特異さを知らされるが……
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『トウダイモトクラシー』(『鶴の恩返し』) / シトフキワイ
次郎と妻が夫婦で営む下宿『白鶴荘』。経営が苦しく隠居を決意したとき、女子学生が訪れる。亡き両親が昔下宿生で、残り二ヶ月だけでもいいから自分も住みたいと強引に住み始める。すると下宿は活気づき、下宿依頼も殺到。次郎は昔を思い出し、隠居を撤回。実は彼女、一つだけ嘘をついていたのだった。
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街灯の真下で俯く男。こちらを見ている様子は無いが、俺を待ち構えているような気がしてならない。色の禿げてしまったカーキ色の汚いコートに身を包み、フードを目深に被って、死体かと疑うくらい微動だにしない。――刑事だろうか。俺は数秒だけ立ち止まって、そのまま歩くことに決めた。
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お爺さんとお婆さんが仲良く暮らしていた。ある日お爺さんが若返りの水を飲んで若返ると、お婆さんも飲みに出かけた。が、赤ん坊になってしまい、お爺さんの若者が懸命に育てた。ところが、年頃に娘になったお婆さんは、他の男に嫁いでしまった。
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ある女が赤ん坊を産んだが、あまりに小さくて、人に笑われるんじゃないかという不安にとりつかれ、手袋にいれて川に流した。不安ではない。赤ん坊が流れたのだ。赤ん坊は手袋とともに川を下る。手袋は赤ん坊に愛情を持っているが、一方でいつまでも守れるのではないことも知っていた。
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『注射を打つなら恋のように』(『細雪』谷崎潤一郎) / 入江巽
「薬物はあなたの人生を確実に変えてしまいます」、横目で見た、大学の保健室のようなところに貼ってあるポスターにはそう書いてあった。好きになった人は大学の掃除のおにいさん。シャブ中。あたし、どうしたらいいんかナ。どんな風に変わるのかナ。
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