【連載版】ドアマット聖女に花束を~虐げられた聖女が心を閉ざした時、聖女の中の人が動き出す~ (外部サイトで読む

うり北 うりこ

 伯爵令嬢アメリアの人生は散々なものだ。
 両親はアメリアに興味がなく、母親は男と家を出ていった。父である伯爵はアメリアの母が出ていくと、すぐに浮気相手を後妻を迎えた。
 新しい母親にはアメリアと同い年のカタリナという娘がいて、カタリナは何でも「欲しい、欲しい」とアメリアのものを奪ってしまう。

 悲惨な幼少期を終える頃には、アメリアは声を失っていた。機能的には問題ないものの、精神的なもので出なくなったのだ。

 そんなアメリアの様子を、私はアメリアの中からずっと見ていた。 何度も助けようとした。
 アメリアの中にいるのだから、つらい時は交代をしたいと願った。
 けれど、それも叶わない。

 だが、転機が訪れる。アメリアは聖女の力に目覚めたのだ。第二王子ミュゲルと婚約をし、やっとアメリアが幸せになれる。
 そう思ったのに、今度はカタリナが城へとやって来るように。

 そして、カタリナは窓からアメリアを突き落とした。
「バイバイ、お姉様。ミュゲル様とは、私が代わりに結婚してあげるからね」
 そう言って、笑いながら……。

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