第48話 裁きの時
遅くなりました。今週はこんな感じになりそうです。すみません。
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う~ん
僕はなんでこんな所で神罰なんか下そうとしてるんだろな~
僕はこの世界に来ることになってしまった可愛い子に会いに来ただけのはずなんだけどなぁ~
伝えたいことも、渡さなきゃいけないものもあるからはやくあの子のところに帰りたいんだけどな~
〖おかしいよね?なんでこんな不快なことになってるのかな?〗
目の前にいるのは、可愛いあの子ではなく、どろどろと真っ黒い汚らしいもの・・・
これだって
〖おかしいよね?エルフは森に愛し愛される優しい種族に作ったはずなのに〗
どこでおかしくなっちゃったんだろな
『まあ、全て思いどおりにはいかないわよ。さっさと終わらせて帰りましょう。因みに、なんでこんなことになったかと言うと、このままだとあの子に可愛い名前がつけてあげられないからよ』
おや?僕は知らず知らず声に出してしまったみたいだね。
〖そうだったね。はやく帰ろう〗
まったく、僕の貴重な時間を奪わないでよね
『あ、ああああっ』
『いやあああっ』
『お、お願い、助けて』
『何でも、何でもするからっ』
まったく、煩いね。
あ、そうだった
トンっ
シュンっドサドサドサっ
『な、なっなにがっ父上!?母上っ?』
『う、うわあああ』
『なんだこれ』
『助けてくれっ』
ギャーギャーうるさいなぁ
その頃
『『『え?』』』
『おや、あいつら消えたねぇ』
『あ、本当だ。神の仕業みたいだね』
『まあ、そこで何かされたら目覚め悪いからねぇ』ずずっ
『連れてってくれて助かったね』ずっ
『『『えええ・・・軽いですね』』』
『茶のおかわりいるかい?』
『『『お願いします』』』
そう。森の中にいた粛清対象を神様はこの場に集めたのだ。その瞬間
『な、何だこの気持ち悪いのはっ!』
『やめろ!やめてくれ!』
そう。先程のヤツら同様、モヤに包まれ、指先からたちまち罪の色、真っ黒に染まったのだ
『お、お前たちもかっ』
『だから、なにが起きてるんだよ!?』
〖君たちはやり過ぎたんだよ。その色は魂の穢れさ〗
『な、なんだテメェ!俺様に何しやがった!』
『や、やめなさい!』
ピシャーンッ!
『ぐわあっ』
『キャーッ』
ぷすぷす・・・
『た、頼む、たすけてくれ』
〖それ、君たちもさんざん言われてきただろ?〗
神は普段の優しい雰囲気など微塵も見せず、凍りつきそうな目で黒く染ったヤツらを見る
『え・・・』
『そ、それは・・・』
『そんなことはっ』
〖ないと?私が神だと言うことを忘れたのか?お前たちが今思い浮かべた過去の出来事は全て見えているぞ〗
『『『・・・っ』』』
〖恐喝、強姦、殺人・・・やりたい放題だな。お前たちは、やめて、助けてと泣いて懇願するもの達を笑って傷つけ、壊してきたのだろ〗
『『『・・・っ』』』だらだらだら
『あら、暑いの?汗だくね。でも、顔色は悪いわねぇ』
〖お前たちは穢れすぎた。もはや手遅れだ。浄化も間に合わない。輪廻の輪に乗せる訳にも行かない。お前たちにはここでしょうめつしてもらう〗
『まあ、まだ茨の紋様で済んでるのもいるみたいよ』
そう。本来なら手首に茨の文様が刻まれるくらいなのだ。全身黒くなるなど余程のこと・・・
〖ふむ、更正の余地があるか?〗
『本気で反省してやり直すなら大丈夫じゃない?この森から出て普通に暮らしてやり直すならね』
〖だそうだけど、どうする?〗
『『『お、お願いします』』』
『死ぬ気でやり直しますっ
』
『どうかご慈悲をっ』
〖だそうだけど、どうする?神樹の精〗
『そうね。いいんじゃない?・・・でも、私だって素直に信じて許すほどお人好しじゃないわ』
『『『・・・ぐっ』』』
『ほらね?反省は口だけのやつが既にいるようだし。分からないと思ってる時点でダメよね?』
『『『あ、あ・・・』』』
『ほら、茨が首まで伸びた。罪が増えたわね。だからね、
〖ほお、どんな?〗
『逆恨みして、仕返しを企んだり、あることないこと吹聴したり、人を再び不幸にするような事があれば、死に至る呪いよ』
『『『『『・・・っ』』』』』
〖中々手厳しいね〗
『あら、今まで自分たちがやってきたことを思えば甘いくらいでしょ。しっかり反省して、努力すればいいのよ。そこで掴んだ自分たちの幸せを大事にすればいいんだわ』
〖だそうだよ。反省すれば茨は薄くなる。罪を深めればどんどん伸びて、ああなるよ〗
神の示す先には
『頼む・・・ゆるしてくれ』
『消えたくない・・・』
『儂を誰だと思ってるっ』
『そうだ!タダで済むと思うな!』
見苦しく許しを乞うたり、まだバカを晒す者も
『わかりました。罪を受けいれ、反省し生きていきます』
『罪を償いながら生きていきます』
『『『お願いします・・・』』』
どうやら、反省し始めたらしい。
〖分かった。信じよう。だが、二度は無い。しかと心得よ〗
『『『『『はい・・・っ、ありがとう存じます』』』』』
(ふぅ・・・こんな所かな)
(そうね。落とし所じゃない?)
それじゃあ
〖お前たちには、消えてもらう。まあ、せめてもの情けだ。痛みも何も感じない。ただ消えるだけだ〗
『『『あっあ・・・』』』
『『『なぜだ・・・っ』』』
〖それが分からないから、消えるんだ〗
カッ
神が手を前に突き出した瞬間、閃光が走り、その光が収まった時、そこにヤツらの姿はなかった。
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お読みいただきありがとうございます。やっとシリアスさん、抜けそうっ
はやくボケボケしたい・・・